いま、東北では、地域の課題を目の前にできる子どもたちに、様々な経験を持つ大人が関わることで、地域の課題を学びの機会にできるのではないかと、東北のリーダーたちが取り組んでいます。
一次産業など地域の主力産業の衰退や、一部の自治体では高齢化率が35%を越えるなど深刻な地域の課題に、震災により待ったなしで対応しなければいけない状況の中、「課題があるからこそ、その解決を考えることを教育機会にできる」と、地域やこども達を巻き込み活動しています。
例えば、カタリバが取り組むコラボ・スクールでは、震災後、岩手県大槌町と宮城県女川町で、被災地の子どもたちの為の放課後学校として立ち上がりました。その中の活動の1つとして、高校生が地域の課題を解決するためのプロジェクト型学習プログラムを実施し、震災の記憶を後世に伝えるプロジェクト、電灯が減り暗くなった夜空を逆手に星空を観察するプロジェクトなどが生まれています。同じように自らプロジェクトに取り組む全国の高校生が集まるアワードを開催するなど、全国にこのプログラムを広げていこうとしています。
Sweet Treat 311は、石巻市雄勝町で廃校となった学校を、自然をテーマにした複合体験施設「モリウミアス」へと甦らせて、こども達が地元の漁師と一緒に漁体験をしたり、森や田畑の体験、料理の体験、住民との交流など、経験を通し「生きる力」を学び育つ場にしようとしています。また、地域住民に対しても、新たな雇用や多様性のあるコミュニティの場を創出し、世界の注目するグローバルな限界集落としての再生を目指しています。
Bridge for Fukushimaは、今年3月に地域の課題解決に取組む高校生Pitcher(登壇者)たちがプレゼンし、参加した大人や他の高校生と共にブレストし、仲間を集めるイベント【HighSchoolPitch】を福島で開催しました。そしてこのイベントをきっかけに、高校生たちの挑戦や成長を応援しています。県内で若者支援を行う他の団体とも連携し、福島県内の高校生による地域課題解決活動を下支えする仕組みとして、地域で根付かせようとしています。
今回のイベントでは、これら3団体のリーダーや、プロジェクトを推し進めてきた担当者が集まり、これからの日本の教育や、地域だからこその可能性など議論していきます。
2020年、東京オリンピックが開かれる年の大学入試センター試験廃止が決定され、従来の知識詰め込み型の教育から、思考力・判断力が重視されていく中で、この流れを先取りする新しい教育モデルが、東北にあるのではないかと思います。
- ・教育や子ども、体験学習の分野で、将来事業を起こしたい
- ・これら東北のプロジェクトの一員として関わりたい
- ・ビジネス経験を復興の最前線の現場で活かしたい