愛媛県

【地域イノベーター留学】「買う」から「作る」に変わるきっかけを生み出す!「自分で作る楽しさ」を刺激する木工DIYキット開発に挑む!

工房オクノホソミチ

お客さまと一緒に考え、一緒に作る喜びにあふれた工房へ

ただ要望通りに製品を作るのではなく、DIY好きなお客さまとデザインの相談や作業をしながら一緒に製品を作り上げていく。そんなものづくり好きの集う工房への変革に挑むプロジェクトです。

このプロジェクトについて

工房オクノホソミチは、愛媛県西条市の登道商店街で木材を中心としたインテリア雑貨やオーダーメイド家具の製造、DIYサポートなどを行う工房です。

――木づかいを通して、生活に豊かさと楽しさ、そして創造的な体験を提供したい
この工房の存在意義は「使い続けたいと思うような道具を、自分の手でつくる」ことの喜びを体感していただくという、とてもシンプルなものです。
自分の希望を伝え、職人がデザインを考え製作を行う通常のオーダーメイド家具なども確かに世に一つしかない自分にピッタリなものという点で魅力的です。しかし、作る過程での試行錯誤や手間暇かけて作ったという経験が、ものへの愛着、体験としての思い出となるという魅力がものづくりにはあります。
しかし、道具や場所の制限があったり、やり方がわからないという壁があり、少しチャレンジしづらいという一面もあります。工房オクノホソミチでは、DIYサポートや体験イベントを通して、「ものづくりの楽しさ」を伝えることに挑戦しています。

――ものづくりを離れ、問い直した本当にやりたかったこと
今年の春、仕事をしていた時に怪我をしてしまい、お客さまからの特注製作を一時中断するという出来事がありました。ものづくりの楽しさを伝え、お客さまと共に作る喜びを共有したいという想いで開いた工房も、最近はコロナ禍における対面ワークショップの制限や特別なこだわりのない製作の増加で、本来やりたいと思っていたこととは違う仕事ばかりが目立つようになっていました。
一人で抱え込んでしまっていた仕事を怪我で手放したとき、本当にやりたかったことは何なのかを自分に問い直した結果、ものづくりの楽しさをお客さまに体験してもらい、ものづくりを好きなお客さまと共に仕事をしたいという想いを大切にすることに決めました。

――自宅でできるものづくり体験を通し、ものづくり好きが集う工房へ
ものづくりの楽しさを体験してもらうという事業の方向性は改めて定まったものの、上述したように、現在は対面型のDIYサポートや体験イベントが実施できていません。そこで、DIY初心者でもものづくりを楽しめるキット(例:木のバターナイフ等)を作ることで、自宅でものづくりの楽しさを体感し、もっと凝った製品を創りたいと思った方が工房に来店し「DIY好きなお客さまとの接点となる商品」を開発したいと考えています。

今回のプログラムでは、外部人材の方と共にキットのアイデアや、キットを使った自宅でのDIYをサポートするツール案(製造工程を見せる動画コンテンツなど)をまずは作っていきたいと考えています。自身がものづくりが好きという方はもちろん、企業のファンづくりに挑戦したいという方の応募をお待ちしています!

<事務局によるプログラム紹介動画はこちら! https://youtu.be/WP6AHdWJApY?t=832 >

※本プロジェクトは、NPO法人ETIC.主催プログラム「地域イノベーター留学2021オンライン」のスケジュールに則って進行します。

募集要項

期間 長期(3ヶ月以上)
テーマ ものづくり 建築・住・リノベーション
職種 企画・商品開発 リサーチ・コンサルティング
活動支援金 なし
活動内容 本プロジェクトでは、NPO法人ETIC.主催プログラム「地域イノベーター留学2021オンライン」のフィールドワークとワークショップを通じて、下記を実施します。

【STEP1】オンラインフィールドワークによる企業理解(8月中旬~9月中旬)
・代表へのヒアリング及び工房、製品の見学などによる事業理解
・想定顧客へのヒアリングや販売戦略に関する情報整理
講義&ワークショップ 8月22日
オンラインフィールドワーク 9月4日or5日

【STEP2】キット案のアイデアだし及び自宅でのDIYを容易にするサポートツールの設計(9月中旬~11月上旬)
・ターゲット設定とキット案及びDIYサポートツール作成に向けたアイデアだし
・代表とディスカッションを行い、キット開発の方向性を決定
・案の作成に向けたヒアリングやアンケートなどの情報収集を実施
講義&ワークショップ 9月26日
講義&ワークショップ 10月23日

【STEP3】試作品のテストマーケティング及び仮説のブラッシュアップ(11月上旬~12月中旬)
・試作品のテストマーケティングを行い、利用者の感想を収集
・利用者の感想をもとに案をブラッシュアップし、キット案の精度を向上
プレ報告会 11月14日

【STEP4】令和4年度から実装可能なキット案の提案(12月19日)
・テストマーケティングをもとに最終のキット案を作成し、代表に提案
・案と合わせターゲットにリーチする具体的な販売経路の提案を実施
報告会 12月19日
期待する成果 ・令和4年度から販売可能なキット及びDIYサポートツールの提案
・キット案の精度向上のためのテストマーケティングの実施
得られる経験 ・ポストコロナ時代における非対面型の体験型商品の企画経験
・地域において新たな交流のきっかけを創出する商品企画の経験
・仮説検証サイクルを回しアイデアをブラッシュアップする経験
対象となる人 ・ものづくりの好きな方(自身が想定顧客足りうる方)
・商品企画部門の業務に関心のある方
・新規顧客開拓を意図した商品開発に関心のある方
・プロダクトデザインやグラフィックデザインについて関心のある方
・ありきたりなアイデアに拘らず、突飛なアイデアも意見できる方
活動条件 「地域イノベーター留学2021オンライン」で行う講義やフィールドワークへの参加が可能であること
※「地域イノベーター留学2021オンライン」のプロジェクトです。
https://www.etic.or.jp/cc/cir/
※参加には参加費(15,000円 税込)がかかります。
※エントリーの際は、「地域イノベーター留学2021オンライン」エントリーフォームへご記入ください。
https://www.etic.or.jp/cc/cir/entry
活動場所 原則オンラインにて実施します
事前課題 ※エントリーの際は、「地域イノベーター留学2021オンライン」エントリーフォームへご記入ください。
https://www.etic.or.jp/cc/cir/entry

私たちはこんなチームです!

商店街で物づくりの楽しさを伝える小さな木工房

昭和の名残が残る商店街の一角に空き店舗を借りて、木工を主とした工房を2017年に開業しました。
最盛期には多くの人でごった返していた商店街でしたが、今では客足の少ないシャッター通りと化しています。
シャッター通りと聞くと、少し陰気なイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、幸運にも工房周辺のご近所さんたちは気さくで親切な方々ばかり。「醤油の貸し借り」的な助け合いもあり、昭和の人情が残るとても温かい場所です。

工房では、小さいものでは額縁などから大きいものでは店舗の商品陳列棚など、お客様のニーズに合わせた木製品を特注で製作しています。特注製作の場合でもお客様が希望すれば、製作の一部に入ってもらい、お客様と一緒になってアイディアを出しあったり、実際に製作することもあります。特注製作以外では、DIYで何か作ってみたい人のためのDIYサポートや、カンナを使ってお箸作りをする木工体験ワークショップなども不定期で開催しています。

インターン生へのメッセージ

代表/奥 涼介

ものづくりの仕事をしながら思うことは、モノを通して生活に豊かさや便利さをもたらす一方で、モノに溢れた世の中でこれ以上モノを作る必要があるのか?ということ。作り手として矛盾しているようですが、極論すれば、もうモノを作る必要はないし、不必要にモノを作ってはいけないとさえ思っています。
さらに、ネットや安売り店などで、安価なモノを身近に手に入れやすくなった時代の中で、大量生産ではなく一つ一つ手で作っていくということは非効率で苦労が伴う仕事です。

このような時代にあって常に心に留めていることは、「家具を通してどんな価値を提供できるのか」ということです。
安価な市販品を横目に、わざわざ特注で注文してくださるお客様は、本当は何を求めているのか?。
まず間違いなく言えることは、誰も物体としての家具が欲しいわけではなく、
その家具を通して何か叶えたいことがあったり、成し遂げたいことなど、家具を通した体験の中に、こだわりや思いがあるはず。
特注製作の相談をいただいた場合は、最初に生活の場面をヒアリングして、お客様の未来の情景を思い浮かべながら、少しでもプラスアルファの価値を付与できるよう取り組んでいます。

工房では、家具の修理をさせていただく機会があり、中には100年近く前に作られた古い家具もあります。
家具の修理の場合は、一度分解して組み立て直すことがありますが、分解すると昔の職人さんの手仕事の一端が垣間見ることがあります。分解の作業は、その家具か作られた時代まで時計の針を戻すような感覚で、どんな風にして作られたのか見えてきてとても興味深いし、よくもこんな手間のかかることができたなと感心することがあります。
現代ならいかに手間を省くかという「手間=避けるべきもの」として捉えられていて、「手間」は歓迎されない悪者扱いになっている風潮があるように思いますが、何でもかんでも手間を省けばいいのかというと、きっとそうではないと思います。
「ろうそく」が照明として意味から、卓上を演出するインテリアとして意味が変わっていったように、
作り手側の視点から見る「手間=避けるべきもの」は、使い手側の視点に立てば、「手間=表現の手段」として意味を置き換えることができるのではないかと思っています。ポストコロナの時代はまさに意味の転換期にあたると感じていて、そこに大きな可能性を感じています。

応募していただいたイノベーター生の方々とは、どんな可能性があるのか一緒に考えていきたいと思っています。

団体概要

設立 2017年1月1日
代表者名 奥 涼介
従業員数 0人
WEB https://www.facebook.com/KoubouOkunohosomichi/
住所 愛媛県西条市大町1527-2

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