広島県

【地域イノベーター留学】里山の四季を感じる豊かな暮らしをご自宅に。日本の伝統文化「盆栽」を新しい形で届ける販売戦略を考えてくれる方を募集!

庭能花園(にわよしかえん)

匠の技術を活かしながら、時代に合わせて盆栽を革新させたい。

江戸時代から庶民の生活に欠かせなかった「盆栽」を、現代に合うようアップデートし、再び生活に取り入れてもらうためのブランディング・販売戦略を設計するプロジェクトです。

このプロジェクトについて

【プロジェクトが生まれた背景】
庭能花園(にわよしかえん)は、広島市西区己斐(こい)地区で、着能(ちゃくのう)家が代々営む植木屋です。植木の生産のほかに、寺社仏閣などの枯山水の庭園や一般家庭の庭の造園・管理から、しめ縄作りのための稲作などを手がけてきました。2015年、松太郎さんが事業承継してからは、この地区で発祥したといわれる盆栽を再び復興させようと力を入れています。
飲食店のカウンター用に注文を受けた盆栽は、特注した鉢を使い、苔の他に色石と軽石を使い、鉢の中に山と川のある風景にそびえたつ松を表現しました。旧来の盆栽業界では非常識で異端と呼ばれる表現も、現代に合わせて生み出し変えていくのが庭能花園流です。

【業界の課題と改善への思い】
園芸・造園業界は、衰退の一途を辿っています。業界全体の売上は最盛期から比べて大幅に減少し、次世代育成もままならない状況にあります。原因のひとつは流通にあります。一次産業と同様に仲介業者に買い叩かれたり、模倣品や誤表記のものが出回るなど、健全な流通ができていません。
これは盆栽業界だけではなく、伝統産業全体に言えることです。
今回、盆栽業界の変革に挑むことで、ゆくゆくは業界全体の仕組みを改善し、匠の技術をもつ職人を1人でも多く守り、次世代に文化を引き継いでいきたいと考えています。

【ターゲットを研究し、販売戦略を考える】
これまで近畿・中国四国・九州地区を中心に同業者や伝統産業界のネットワークを駆使し、イベント出店やワークショップ、インターネットによるテストマーケティングなどをしてきましたが、ターゲットを絞った戦略づくりは、できていないのが現状です。今回のプロジェクトでは、自宅で育てたい盆栽を開発し、届けていくための戦略を一緒に考えてくれる方を募集します。

【販売戦略の、その先に】
庭能花園の事業は、盆栽を単純に「売る」ことではなく、「盆栽」のあるライフスタイルの提案であり、伝統文化に親しみながら末長く豊かに暮らしていただきたいという願いです。
さらに、盆栽をはじめとする、伝統産業の健全な流通を実現させ、匠の技を持つ職人の生業を次世代に継承していくことだと考えています。
そのために、庭能花園は今、どのようなビジョンを描き、中長期的にどのようなステップでビジョンの実現に向かうべきなのか、この命題にも、今回ご参加いただく方と一緒に挑戦したいと思っています。


<事務局によるプログラム紹介動画はこちら! https://youtu.be/tnPnzCDc_TA?t=253 >

※本プロジェクトは、NPO法人ETIC.主催プログラム「地域イノベーター留学2021オンライン」のスケジュールに則って進行します。

募集要項

期間 長期(3ヶ月以上)
テーマ 文化・伝統産業 小売り・流通
職種 企画・商品開発 マーケティング・広報
活動支援金 なし
活動内容 【STEP1】オンラインフィールドワークによる企業理解(8月中旬~9月中旬)
・地域を知る
・企業を知る
・商品を知る
・文化を知る
・想定顧客を絞る
・販売戦略と想定顧客についての情報整理
講義&ワークショップ 8月22日
オンラインフィールドワーク 9月4日or5日

【STEP2】仮説を立てる(9月中旬~11月上旬)
・想定顧客リサーチ
・商品開発に向けた情報整理
・販売戦略の仮説づくり
・企業のビジョン策定のための仮説作り
講義&ワークショップ 9月26日
講義&ワークショップ 10月23日

【STEP3】仮説を検証する(11月中旬~12月中旬)
・商品開発プラン提出
・販売戦略仮説の検証
・テストマーケティング
・企業ビジョン仮説の検証
・企業ビジョン仮説結果に基づく中長期目標の仮説づくり
プレ報告会 11月14日

【STEP4】販売戦略の提案(報告会 12月19日)
・販売戦略の提案
・企業ビジョン、中長期目標の提案
期待する成果 ・盆栽の販売戦略についての相談
・運用フローの設計
・想定顧客の特定に向けたリサーチ
・情報発信フローの設計
得られる経験 ・地方の伝統産業の未来を考え、一緒に一歩を踏み出す経験
・伝統を守りたいという職人の思いに触れる経験
・伝統を守りながら次世代向けにアップデートするという業界変革に立ち会う経験
対象となる人 ・難易度の高い伝統産業の販売戦略に挑戦したい意欲のある方
・歴史的な文脈や、職人の想いを理解し、言語化することが好きな方
・新しいことにワクワクしながら取り組める方
活動条件 「地域イノベーター留学2021オンライン」で行う講義やフィールドワークへの参加が可能であること
※「地域イノベーター留学2021オンライン」のプロジェクトです。
https://www.etic.or.jp/cc/cir/
※参加には参加費(15,000円 税込)がかかります。
※エントリーの際は、「地域イノベーター留学2021オンライン」エントリーフォームへご記入ください。
https://www.etic.or.jp/cc/cir/entry
活動場所 オンラインにて実施します
事前課題 ※エントリーの際は、「地域イノベーター留学2021オンライン」エントリーフォームへご記入ください。
https://www.etic.or.jp/cc/cir/entry

私たちはこんなチームです!

伝統を守りながら革新させて次世代へ。

庭能花園は、家族と職人2人で営む小さな植木屋です。伝統産業としての誇りを持ちながら、時代に合わせてより良く変革していく必要性を感じ、徒弟的な組織形態が残る業界自体の革新にも取り組みたいと思っています。
そのため、同業者、伝統産業、まちづくりなどに関わる仲間と常にコラボレーションをして新規事業に挑戦しています。最近は、廃棄されるロスフラワーの活用、地域の子供の苔玉づくり体験、漆器を使った盆栽づくりから、大規模イベントの設計・施工まで様々です。自社の一人勝ちではなく、広島の街や業界がより良くなる事業展開を目指しています。

インターン生へのメッセージ

庭能花園 代表/着能 松太郎

私が住む地区は古くから花や植木に関わる業者が多く、そのルーツは、江戸時代までさかのぼると言われています。最盛期には町内の3軒に1軒が花や植木で生計を立てており、当時は地区全体が花や植木で繫栄していました。
その中でも、盆栽は(諸説ありますが)当地区がその語源とも言われるぐらい発展していましたが、戦中の食糧増産のため、畑の花や植木は引き抜かれていきました。また、原爆投下による爆風の被害も受けました。戦後の復興、高度経済成長期を経て宅地化が進み、現在の街の様子からは、往時の面影をうかがい知ることはできません。
着能の一族が、今の場所に住み始めて400年以上になります。その間、常に緑に携わる仕事をしてきました。なんとか自分の得意分野で地域に貢献できないか、盆栽を地域の特色にできないかと考え、日々活動をしています。
その活動をする中で、徐々にではありますが認知度も上がり興味を持ってくれる人も増えたように思います。
そこで、今回のプロジェクトを機に、よりターゲットを絞った戦略づくり、新たな商品・企画にこだわり、広島盆栽としてブランド化を図ろうと思います。
まだまだ探り探りではありますが、伝統産業に興味のある方、一緒にブランド化や新たな商品開発に取り組んでいただける方とお会いできるのを楽しみにしております。

[プロフィール]
広島市西区己斐生まれ。大学を卒業後、大阪の造園会社に就職。主に営業職として4年働き、広島に戻り家業の手伝いを始める。2015年に家業を父親から引き継ぎ代表に就任。
広島盆栽の伝統的な技法・手法を守りながら、新しい技術や手法・素材も積極的に取り入れた次世代への継承をめざし、伝統産業同士の連携や他業種とのコラボレーションによる新商品開発や、色々な場所でのワークショップ開催による普及啓発を行う。

団体概要

設立 2015年1月1日(事業継承により代表交代、創業は1550年代)
代表者名 着能 松太郎
従業員数 5人

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