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ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)に関する定義は、定義する団体や個人の目指す方向性や定義をする人たちをとりまく社会的な背景により様々です。いくつか以下に例を挙げます。

社会起業家は、社会問題を解決するため、伝統的なビジネスのスキルを用い、革新的なアプローチを考え出し、個人的よりむしろ社会的な価値を創造する。
(スタンフォード大学ソーシャルイノベーションセンター)


ソーシャル・アントレプレナーの仕事とは、投資に対する経済的なリターンと、社会的なリターンを同時に追及しながら、自分の事業で稼ぎ出す(Earned Income)、一種のアートである。
(ミネソタ州 ソーシャルアントレプレナー研究所)


ソーシャルアントレプレナーシップとは、おおむね次のように理解されている。(1) 収益を追求する企業の運営方法と戦略を、「社会問題の解決」に活用する。(2) あくまでも収益を確保するビジネス組織として、広く人材と資金を求める。(3) こうした方法によって、社会問題解決に「効率」という考えを導入し、新しい課題解決のスタイルとビジネスモデルを社会に提案する。
(渡辺奈々氏 「チェンジメーカー 〜社会起業家が世の中を変える」著者)

これらはいずれも、社会の問題解決のために、ビジネスの方法論を応用する、という点にフォーカスをした定義です。これは重要な視点で、これまで効率の悪かった分野へ、ビジネスの方法論や資金などのリソースをいれることで、新たなインパクトを生み出すことを意図しています。イノベーションを意識している点で、非常に起業家的な定義とも言えるでしょう。

このように、ソーシャルアントレプレナーの定義はいくつかありますが、ビジネスか非営利団体かは問わずに、社会的なミッションを追及し、成果としての社会問題解決のために、ビジネスの方法論を有効利用する、というのが基本的なものです。

 

さらに、より広義の定義もあります。重要なのは、社会に何らかの変化やイノベーション(変革)をもたらすことと、それを実現しようとする起業家精神であり、事業的な手法はその選択肢のひとつ、というものです。

下記は、世界のソーシャルアントレプレナーと言われる人物100人ほどにインタビューを重ね執筆した「How to Change the World」の筆者デイビット・ボーンステイン氏は、この本の冒頭で以下のように定義について述べています。

ソーシャルアントレプレナーという言葉が、最近、非常に人気を博している。アメリカの多くの有名大学でも、ソーシャルアントレプレナーシップ(社会起業家精神)を学ぶ専攻コースを提供している。ジャーナリスト、フィランソロピスト、途上国開発関係者も、この言葉に意味を込めて好んで使う。しかし、多くの場合が、いかにビジネスやマネジメントのスキルを社会的な目的を遂げるために適用するのか、ということに最大の関心を払っている。「どうやって非営利団体(NPO)が、事業収入を生み出すベンチャー事業を運営するのか」といった話だ。

もちろん、これは重要なトレンドだ。だが、この本ではこのソーシャルアントレプレナーという存在に対して違った見方を採用している。この本では、ソーシャルアントレプレナーを、社会を変化させる力そのもの(transformative force)、だと見ている。社会の重要な問題を解決に導く、新しいアイデアをもち、いかなる容赦もなく、自らのビジョン実現を追及している人たち。そのアイデアが、可能な限り広がるそのときまで、簡単にはNo(できない)と投げ出さず、諦めない人たちである。

また、日本でも、社会起業家フォーラム代表の田坂広志氏は、社会起業家の定義をさらに幅広く捉えています。誰もが持ちうる、よりよい社会を実現しようとする志や、よりよい仕事をしようと努力する精神。これは、起業にとどまらず、いかなる職場においても発揮しうるもので、現代を「あらゆる人が、社会起業家となる時代」と位置づけています。

以上、ソーシャルアントレプレナーの定義をいくつか紹介しましたが、彼らの定義に共通しているのは、社会のイノベーションの実現に向け、社会分野で活動する組織や個人に対して新たな視点を提示しているということです。日本のソーシャルイノベーションに対し、この社会起業分野からの示唆は多いと私たちは考えています。

 


ソーシャルベンチャーとは、こうしたソーシャルアントレプレナーたちが、事業として特定の社会的な課題の解決を視野にいれて立ち上げた、組織やプロジェクトを指します。このとき、このソーシャル・ベンチャーは、

  • 事業性・自立性を強く意識した、NPO
  • 社会的ミッションを強く意識した、ビジネス

のどちらか、もしくはその組み合わせの形態をとることが考えられます。多くの場合、自分の事業プランと、NPOの強み・弱み、ビジネスの強み・弱みとを照らし合わせて、ミッションの実現のためにはどのような形が最適かを考えることになります。

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