プロジェクト・アドバイザーによる個別経営指導・支援

岡本 祥公子 / 第1期生(2009年度)、会社を退職しNPOへ【自己開拓枠】

兵庫県出身。中学校1年の時に地元兵庫で阪神大震災を経験し、NPO・ボランティアの興隆を目の当たりに。NPOの継続性の弱さに問題意識を持ち、慶応大学SFCに入学するも、在学中は、湘南の奥地でタッチフットというマイナースポーツに明け暮れる毎日を過ごす。

卒業後はクリエーター・プロフェッショナルと、そのスキルを求める企業を繋ぐ会社にて営業などに従事。


会社勤め経験の中で、社会との円滑なコミュニケーションを生み出す「クリエイティブな力」が、既に潤沢なお金を持つ企業の更なる拡大、消費社会の増幅のためだけに使われている現状をみて、そのスキルを少しでもニッチでありながらも社会問題解決のために活動しているNPOなど「本当に必要とされているところ」に活かせる仕組みがあれば、という思いを抱くようになる。

 

自らの想いを実現するために勤めていた会社を退職、NPOにフル参画

そんな中、出会ったのがNPO法人サービスグラント。スキルやノウハウ、アイデアを持つ個人と、それを必要とするNPOを繋げる仕組み作りを、東京を中心に行っているNPOだった。

まさに自分が抱いていた疑問、想いを実現できる活動だと思い、ボランティアとして活動を始めていた。


サービスグラントは、2009年に法人化したものの、その活動原資のほとんどを助成金で賄っていた。しかし、NPO側のニーズ、社会貢献に自分のスキルを活かしたいというビジネスパーソンのニーズの増加に伴い、持続発展的に事業を継続させるための収益モデルの確立、NPOのニーズに応えるだけのスキル登録者(=スキルを持ったボランタリーな社会人)の獲得などの必要性が高まっていた。

そこで岡本さんは、次世代社会イノベータープログラムへの参加を契機に、勤めていた会社を退職し、サービスグラントへのフルコミットを決めた。

岡本さんが、まず最初に取り組んだ大きな取り組みは、みずからのスキルやノウハウ、アイデアをボランタリーな形でNPOなどの支援に活かす「probono(プロボノ)」という概念の普及だ。プロボノとして登録をしてくれる「スキル登録者」を増やすため、更には、「プロボノ」という概念をビジネスセクターに広めるため、2009年12月上旬に大規模なプロボノ・イベントを開催。予想を上回る324人の社会貢献に関心があるビジネスパーソンなどが参加、サービスグラントの活動を下支えする「スキル登録者」の拡大に大きく貢献した。

また、岡本さんはプログラム参加当初より、企業スポンサード・協働型によるプロジェクトの実施を模索、大手企業の社会貢献部などに提案を行っていた。そんな中、プログラムの中間合宿にて、本プログラムのプロジェクト・アドバイザーであるNEC社会貢献室長の東氏から、NECで実験的に取り組んでみるか、という提案をもらい、サービスグラントとして初めての試みである、企業がお金と人を拠出して、NPOの活動を支援するという取り組みが始まった。

東室長自身も、NECの社員が自らのスキルを活かして社会的課題の解決に貢献していくと同時に、中長期的には、社会の課題・ニーズの最先端で活動をしているNPOの現場から、今後のNECのビジネスに繋がっていくようなヒントを得てくれるのではないか、と期待をしている。

そして1月には、1週間渡米し、圧倒的な数のビジネス・プロフェッショナルが様々な形でプロボノ活動に従事しており、NPOセクターの発展に大きく貢献している現状、そして、その繋ぎ役である中間支援組織に多額の資金が投資されている姿を目の当たりにし、まだまだ日本との差は大きいことを痛感した。

 

ビジネスセクターとNPOセクターを繋ぎ、社会を変えていく

岡本さんは、次世代社会イノベータープログラムの半年間が終わった2009年3月以降も、サービスグラントの事務局として、活動を継続することが決まった。

岡本さんの、日本のビジネスセクターとNPOセクターを繋ぎ、特別な誰かではなく、気付いた個人が社会を変えていく、そんな世の中を作るべく、サービスグラントでの挑戦は続く。


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