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社会の構造を変える、社会の仕組みを作る 株式会社ネクスト 代表取締役社長 井上高志

「不動産サービスの社会インフラ」をつくるという思い

現在の事業はどのように生まれたのですか?

もともと私たちのはじまりは、不動産情報が一般の方にとって非常に手に入れづらく、分かりにくいと感じたことです。一生に幾度とない、高額で大切な買い物にも関わらず、不動産の情報を取り扱うプロフェッショナルの組織にいる自分ですら不便を感じたくらいですので、かつての不動産業界は、買い手にとってとても不親切な仕組みでした。そこで目指したのは、不動産業界のよくない慣習を変え、誰もが便利に良質な不動産の情報にアクセスできるインフラをつくるということでした。

サービス開始から13年、現在「HOME'S」は日本最大級の住宅・不動産情報ポータルサイトとして、さまざまな方に社会のインフラの一つとしてご活用いただいています。

事業を成長させていく過程で大事にされてきたことは何ですか?

業界を変える、社会の新しい仕組みをつくるということには、本当にこだわってきたと思います。自分自身や仲間たちが、がんばって、1件1件ご要望に合う物件の紹介をしたとしても、年間何人の方々のお手伝いができるでしょう。やるからには、業界や社会を変えるような取り組みにしないといけない、そんな風に考えてきたのがこだわりと言えるかもしれません。

力もなく資金もない創業期は、収入的に割のいい不動産の販売代行などの仕事を依頼されることもありました。単純に売り上げを増やし企業規模を拡大したいのであれば、そういう案件をいくつも扱った方がよかったかもしれません。しかし、私たちが決めていたことは、業界を変えること。短期的な売上や利益になびきすぎることなく、「圧倒的な情報量を実現する」という当初のゴールに向かって集中してやってきたからこそ、今があると思っています。

Home'sのインフラをテコに、さまざまな社会イノベーションにチャレンジする

井上さんが起業家として大事にされていることは何ですか?

私が大切にしている考え方は、「利他主義」です。そして、それを会社としても社是に掲げて大切にしています。「利他主義」とは、お客様はもちろんのこと、あらゆる人に幸せになっていただきたいと考えることです。これを実現するために企業として何をするかを、経営理念「常に革進することで、より多くの人々が心からの"安心"と"喜び"を得られる社会の仕組みを創る」にまとめ、社是と経営理念に基づいて様々な事業活動を行っています。
社員が一丸となってこれらの考えを共有し、ぶれずに実行していくため、社是や経営理念をまとめた名刺大のビジョンカードというものを作りました。これを常に携帯し意識するとともに、定期的に再認識のための研修なども行っています。

さらなる「社会的価値」を追求していくために、ネクストが感じている課題・機会は?

「HOME'S」のサービスが支持され、一定の影響力を持つようになった今、さらに社会的インパクトの高いチャレンジの構想をはじめたいと思っています。

たとえば不動産の分野では、子供が独立したシニア世代が大きすぎる持ち家に暮らす一方で、子育てのためにある程度の広さの住まいが欲しいと思っているファミリー世代が手狭な環境で我慢しているというギャップがあり、これを解消するマッチングサービスが求められています。また、高齢化社会に対応した、安価で入居できるケアサービスつきの賃貸住宅の充実や、外国人に対する住宅関連サービスの整備など、社会的な課題は多数あります。こうした課題に対して、ネクストとしてできることはないか模索していきたいと思います。

すでに以下のような取り組みも進めているので、特にこうした切り口で一緒にチャレンジできる人や組織があったら、積極的に協業などを検討したいです。

・「HOME'S」の不動産情報API活用による独自不動産情報サイトの提供 (ex. 障害者が住みやすい物件サイト)
・地域コミュニティサイト「Lococom」の口コミ情報活用による地域密着の情報サイト
( 既に杉並区の商店街サイトで実験をはじめています。)

これまでに培ってきたインフラを活用して、外部の企業やNPOなどとさまざまな連携をはかり、社会を変革する取り組みを加速させていきたいと思います。

「社会の仕組みを変える事業」を応援したい

特にイノベーショングラントに期待することは何ですか?

志があってイノベーションが起こせる若いリーダーを応援したいと思っています。自分自身が、事業を通じて社会の仕組みを変えようとしてきたので、ぜひ同じようにチャレンジする人を応援したいのです。

最近は、社会をよくするというとNPOが注目されますが、NPOだからいいことをやっている、影響力はそこまでないけれどもいいでしょう、ではないと思います。

社会を変える、社会をよくするということが重要であって、NPOがよいとか、ビジネスは悪いとかではないです。

志を持って、周囲を巻き込み、価値を生み出し、社会に貢献する。
社会的価値のある事業が、本当に人の役に立ち、多くの人を巻き込み、豊かな社会をつくる。
そういうことを、一緒に表明していきたいと思うのです。

私も同じように挑戦していますので、共有できることもあると思いますし、社会を変えるために、私たちのリソースで活用できるものはどんどん提供したいと思っています。

実際に社会が変わるというところまで、突き抜ける。

社会を変えようとしている若き挑戦者たちにメッセージをお願いします。

自分の可能性を信じて、突き抜けてほしいと思っています。ここにチャレンジしてくるみなさんは、きっと志は十分あると思います。しかし、どんな志が高く社会的意義のあるチャレンジも、きっと壁にぶち当たります。その時こそ、起業家が価値を発揮できる場面。へこたれずに、突き抜けてほしいと思います。

既にチャレンジを始めているというだけで十分可能性はある。だからこそ、単に続けるというだけでなく、実際に社会を変えるところまで突き抜けてほしい。それが同志としての思いです。



        

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